弾いた後はギターの弦を緩めよう

 

弾いた後のギターの弦のテンションはどうしていますか?

考え方はいろいろあるとは思いますが、個人的には、出来れば弦は弾き終わったら緩めておいた方がいいと思います。

 

テンションを緩めておいた方がいい理由

弦を張るとテンションがかかります。

チューニングすれば毎回同じようににかかります。

アコースティックギターの弦は通常のチューニングをすると一本10数kg。

 

それが6本あり75kg以上の力がかかるといわれています。

変化は急には表れにくいですが、あるときに歪みがわかるようになります。

ギターが少しずつ変形していくんですね。

些細な変化なのですが、楽器は繊細なもの。

少しの変化で音が出にくくなったり、押さえにくくなったりします。

例えば、指板から弦の高さが0.5mm変われば感覚的にかなり変わります。

ですので、良い状態を長く保つためにも弦の張力は緩めておいた方がいいと思うのです。

張力により影響が出る部分

表板(トップ)

一番影響が心配されるのが表板です。

エレキギターとは違い薄い板を張り合わせて作られているアコギ。

張力がかかると、サドルを軸にトップ板をねじるようなトルクがかかります。

すると力木で補強されているとはいえ表板が変形します。

変形が大きくなると接着がはがれたりする可能性があります。

表板が変形してしまうと直すのはなかなか容易ではありません。

それに伴い、他にもいろんなところにも影響が出てきます。

力木(ブレーシング)

表板が変形すればくっついている力木にも影響がでます

表板とともに変形してしまったり、

接着が外れ、異音がするようになったり。

接着が外れるということはトップの強度も弱くなり、さらなる変形を起こす可能性があります。

どんなにいいギターでも変形してしまうと使いづらいものになってしまいます。

良く鳴るギターほど力木が繊細で細かったりするので注意が必要です。

 

ネック

ネックの反りにも影響が出てきます。

最近は薄いネックも多く、張力に耐え切れず順ぞりになってしまうことが考えられます。

そうした場合だいたいはネックの中に入っているトラスロッドを調整することで改善はできますが、これも調整には限界があります。

ギターによってはジョイント部分で指板が急激に曲がり、修正が難しい状況になります。

ネックにも影響が出ます。

ブリッジ

ブリッジにも影響があります。

よくあるのがトップとブリッジの接着面が浮いてきてしまうことです。

弦の張力によって引っ張られてしまいます。

 

あとはブリッジ自体が割れてしまうこともあります。

最初は些細なヒビかもしれませんが、音への影響が出てきます。

そして割れが大きくなると修正不可能になります。

 

もちろん湿気や木材の質の問題もあるとは思いますが、割れる可能性は大きくなります。

 

実際先日私のギターもブリッジの割れが起きました。

弦の張力の可能性はあります・・・

とりあえず割れに瞬間接着剤を流し込み応急処置をしておきます。

 

弦はどのくらい緩めるか

ペグを一周させると約1音くらい変化します。

ヤマハの推奨も演奏時以外はペグを1~2回転緩めておいてといわれていいますので、目安にはなると思います。

私もだいたいですが一周半くらい緩めています。

ググって調べていると、音を半音下げると張力がどれくらい変わるのか計算されているサイト様もありましたが、楽しむだけにそこまでは不要だと判断し、割愛します(笑)

さいごに

毎日弾くなら緩めなくてもいいといわれることがありますが、力がかかっている以上変形は免れません。

そして最も弱い部分に異常が起こります

弱い部分はギター一本一本で違うためどこかはわかりません。

ですが、できる限り不必要な負荷をなくし、良い状態を維持したいですね。

 

そのためにも弾いていないときは弦は緩めておいた方がいいのではないかと思います。

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