「しばらくギターを弾く時間がなさそうだ」「数ヶ月はケースにしまいっぱなしになりそう」
そんなとき、多くの人がやりがちなのが“とりあえずケースに入れて放置”という保管方法です。
しかしアコースティックギターは、温度や湿度の影響を非常に受けやすい繊細な楽器です。
何も準備せず長期保管してしまうと弾けなくなってしまう可能性があります。ネックの反りやトップ板の膨らみ、ブリッジ浮き、指板の乾燥などです。
ここでは、長期間ギターを触らなくなる前にやっておきたい準備と、保管中のポイントをまとめました。
数ヶ月〜数年後も気持ちよく鳴ってほしいですもんね。
■ 長期保管前に必ずやっておきたい3つの準備

1. ギター全体のメンテナンスと清掃
弾かずにしまう前には、まず汚れを持ち越さないことが大切です。
皮脂が汚れたままだと弦がサビ、フレットもサビて久々に出したらサビだらけで弾くのも躊躇する・・・なんてことにもなります。ですので、
ボディを柔らかいクロスで乾拭きし、弦や金属パーツについた汗や皮脂を取り除きます。
特に指板は汚れが溜まりやすい場所なので、ローズウッドやエボニーであればレモンオイルやオレンジオイルなど、汚れを浮かすオイルで軽く保湿しておくと乾燥対策にもなります。
2. 弦のテンションを少し緩める
「弦は外すべき?」と悩む人も多いですが、アコギの場合は 外さずに半音〜1音程度緩める方法がおすすめです。
完全に弦を外してしまうと、急にテンションがゼロになることでネックの状態が変わり、逆に反りの原因になることがあります。
3. 湿度計と調湿アイテムを準備
ギターの長期保管で最も重要なのは湿度管理です。
40〜60%が理想的な範囲です。ケース内に小型の湿度計を入れ、加湿・除湿のどちらにも対応できるように調湿剤を入れておきましょう。
特に日本は梅雨の高湿度と冬の乾燥が極端なので、対策なしには状態が安定しません。
はずかしながら過去の私はただただ押し入れ奥に入れてしまったギターがありました。
湿気で膨らんで弾けなくなってしまった経験があります。
ほかにも結露により、割れてしまったこともあります。
それぐらい湿度管理は重要です。
■ 保管場所とケース選びのポイント
● ハードケース推奨
長期保管の場合、ソフトケースは外部の湿度や衝撃をダイレクトに受けやすく、楽器の保護には不十分です。
ハードケースは湿度変化を緩和し、物理的なダメージからも守ってくれます。
ケース内に調湿剤を入れれば、さらに安定した環境を作れます。
ですので出来たらハードケースでの保管をお勧めします。
● 直射日光・エアコンの風は避ける
日差しが直接当たる場所や、エアコンの風が当たる部屋は温湿度変化が大きく、長期保管には不向きです。
押し入れやクローゼットでも換気が悪く湿度がこもる場合は注意が必要です。
部屋の床に直置きするより、棚の上など空気が安定している位置に置くと安心です。
太陽光は変色や劣化の原因にもなりますので気を付けたいところです。
■ 長期保管中に気をつけること
長期間触らないといっても、完全に放置するのはあまりお勧めしません。
できたら1〜2ヶ月に一度、ケースを開けて湿度をチェックし、ギターの状態を軽く確認しましょう。
特にチェックしたいのは以下のポイントです。
- ネックの反り(弦高の変化)
- トップ板の膨らみや凹み
- ブリッジの浮き
- 指板の乾燥
- 金属パーツのサビ
なかでもトップの膨らみはブリッジのはがれやブレーシングのはがれにつながりますので特に注意が必要です。
触らなくても目視で確認するだけで十分です。異常が見つかれば、早めに対処すれば重症化を防げます。
ギターは微妙に変化していきます。
■ 保管から復帰するときにやるべきこと

久しぶりにギターを取り出すときは、上記で確認することと同じです。
そして、問題なければ弦交換をしましょう。
長期間張りっぱなしの弦は劣化しているので、新しい弦に替えることで本来の鳴りを取り戻せます。
弦を触ると指も黒くなりますし、衛生的にもあまりいいとは言えません。
そしてほこりが積もっていれば拭いてあげましょう。
■ まとめ:長期保管は「ひと手間」が将来の音を守る
アコースティックギターの長期保管で最も大切なのは、湿度管理と準備作業 です。少しの手間をかけるだけで、数ヶ月後も数年後も良い状態で鳴ってくれます。
「触らなくなる前」に丁寧なケアをしておくことで、再び弾きたくなったときに後悔しない状態を保てます。
せっかく買ったものですし、長く使えるといいですもんね。

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