せっかくチューナーを使ってチューニングをして弾いているとチューニングが狂ってる…
弦楽器だからわかるんだけど、何故こんなにズレるのか。
ギター弾きたいのにチューニングばっかしてる気がする。
そんな方には参考になるかもしれません。
チューニングが狂う理由

そもそもチューニングってなんでしょう。
音程を合わせることです。
そして弦楽器は弦を引っ張って音程を合わせてます。
微妙な調節で音が変わります。
極端に言えば1Hzでも変われば不協和音になります。

なので些細なことで音が変わってしまいまう原因になりえるのです。
つまりは保ちたい弦の張力が変わってしまうことが、チューニングが狂ってしまう要因です。
チューニングが狂う原因たち

とはいっても弦楽器の音は、ずれやすいです。
原因は
- パーツの問題
- 弦の張力が一定ではない
特に弦の張力がペグからブリッジまで一定になっていないことがチューニングが狂ってしまう原因であると考えられます。
下記に当てはまるものがあればチューニングが狂いやすくなっている可能性があります。
原因:チューニング時ののペグの回し方
基本的にチューニングするときは低い音から高い音へ合わせます。
そうしたほうが音が安定します。
ですが逆に、高い音から低い音を合わせるとヘッドからナットまでだけ張力が緩みます。
それで弦全体がが緩んでくれればいいのですが、そうはなりません。
弦とナット、そしてサドルとの摩擦がありますので、弦のテンションが一定になりにくいです。
ヘッドからナットの張力と、ナットからサドルの張力とが違うと楽器を弾いた時の力などによって張力が少しずつ均一になっていきます。すると少しずつ音程が下がり、チューニングがおかしい、と感じてしまいます。
ペグの回し方が原因でチューニングが狂ってしまうことを防ぐには
低い音から高い音になるようにペグを回すようにチューニングしていきます。
張力が一定になりやすくなります。
原因:弦が新しいから
新しい弦は伸びやすい状態です。
どんなものでも力が加われば加わった方向に変形していきます。
弦が変化しやすい状態ですのでチューニングは狂いやすいです。
でもこの時の音が一番輝いていると思うんですよねぇ。
ある程度力をかけ続けると弦の変化も起きにくくなります。
弦が新しいことが原因でチューニングが狂ってしまうことを解決するには
解決するにはとりあえず弾くしかないです笑
張り始めは少しチューニングも高めにセットしておくといいかもしれません。
ストロークを強めに弾いてみたり強く弾いてみたりします。
弾かない時は基本弦を緩めておいた方がいいですが、交換直後では1日2日は貼りっぱなしにしておくと安定してくる感じがします。
安定してくるまでにはすこし時間がかかります。
原因:ナットの滑りが悪いから
ヘッドの付け根についている弦を支えてるパーツです。
ここが意外にも結構重要なパーツで音にも影響してきます。
このナットの滑りが悪いと、弦が引っかかって張力がヘッド側とネック側で違ってくることがあります。
そして弾いた時に振動で少しずつ張力が均一に戻ろうとし、チューニングが狂います。
ナットが原因でチューニングが狂ってしまうことを解決するには
- ナットの弦の溝の異常を解決する
- ナットを交換する
以上が方法になります。
弦の溝がガタガタだったり、弦との接触面が多く摩擦が強すぎたり原因はギターによって違います。
とりあえず、弦の溝に滑りやすいものを塗ってみるのが簡単な方法かもしれません。
具体的には溝に蝋を塗る、鉛筆またはシャーペンで溝を塗る、弦の潤滑剤を塗ってみるなどの方法があります。
しかし上記の方法でも解決しない場合、ナットを削って調整、またはナット交換が必要です。
ナットも弦との摩擦で削れます。消耗品なので交換時期なのかもしれません。
原因:ブリッジのサドルの滑りが悪いから
ナットとほぼ同じことなのですが、基本的に材質はナットと同じなので、ナットと同じことが言えます。
サドルは弦が乗っかる幅が薄いので削れやすいです。
弦の跡がくっきりとわかるサドルなら交換が必要な時期かもしれません。
弦との接点が大きいと、サドルと同じくチューニングがずれる原因になります。
そしてブリッジの溝とサドルの幅が合っておらずガタついている場合も音程がずれやすくなります。
そして、音質にも関わってきます。
サドルが原因でチューニングが狂ってしまうことを解決するには
- サドルと弦の接点の異常を解消する
- サドルを交換する
とりあえずの対処としてはナットと同じく滑りやすいものを弦との接点に塗ります。
状態を見て摩耗があるようなら交換時期かもしれません。
削りなおせる範囲ならいいですが、サドルを削ると弦高も変わってしまうため演奏、音質への影響もあります。
そういった場合は交換になります。
またサドルがガタついている場合はサドルを作り直す、最悪ブリッジの溝を掘りなおししっかりとガタつかない状態にする必要があります。
原因:ブリッジピンの弦の留め方が影響している
ブリッジピンがあるタイプの場合、留め方も影響してくる可能性があります。
- ピンの角度
- ピンに留まっている弦の状態
は大丈夫でしょうか。
弦の張力がかかるベクトルに対して、ピンの穴の向きが違うとピンが動いてしまいます。
振動などでピンの向きが少しずつ変わりチューニングが狂っていく可能性があります。
また、ブリッジピンで留めるときに、弦にあそびがあると張力がかかったときに少しずつずれてチューニングが狂う原因になる可能性があります。
ブリッジピンが原因でチューニングが狂ってしまうことを解決する
ブリッジピンの角度と留まっている弦の状態を確認して適切な状態にします。
弦が緩んだ状態で、ブリッジピンの溝の向きを弦の向きに合わせて奥までさします。
そして弦のボールエンドがトップとピンに引っかかり、あそびが無い状態になっていることをサウンドホールから手を入れて確認します。
無理なら小さめの手鏡などをボディの中に入れて使うと目視することができます。
ピンが穴にあっていない場合ピンを交換することも考えたほうがいいかもしれません。
原因:ペグの状態が悪い
ペグが壊れている可能性もあります。
ペグは張力をかけても緩まない構造になっています。
ですが、歯車がおかしくなっていたり、ギアのかみ合わせがおかしかったり、ペグを支えるヘッドの穴が広がってペグがしなっていたりするとチューニングが狂う原因になってしまうことがあります。
ペグが原因でチューニングが狂ってしまうことを解決する
どこがおかしいかにもよりますが、ペグを調節できる箇所を修正します。
それでも変わらないならペグの交換またはヘッドの穴の修正などが必要かもしれません。
まとめ
弦に関係するところはチューニングに直結することが多いです。
- パーツの問題
- 弦の張力が一定ではない
というところが大きな原因になってきます。
基本的なところもあるのでチューニングが狂うと感じるときは確認してみてください。
ギターは弦楽器ですのでチューニングは狂います。
ですがちょっとしたことで狂いづらくすることも可能です。
チューニングばっかしてるとやる気もなくなってきますよね。
そうなる前にメンテナンスをして、いい状態、いいギターを維持できるといいなぁと思います。
参考になれば幸いです。
追記
昔と比べてフレットを押さえて音程がおかしいと感じる場合はネックの反りやボディの変形、フレットの影響が大きいと思われます。
大きな変化が起きている可能性もありますので、早めの修理、調整をおすすめします。
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